仙台市、初のグローバルスタートアップイベント「DATERISE!2025」にて、廃棄漁具のアップサイクルで新しい製品を開発するamu株式会社にWE AT賞を選定、贈呈しました。

グローバルな社会課題に挑むスタートアップを産官学連携で支援する新しいエコシステム構築を目指す WE ATは仙台・東北で初開催されるグローバルスタートアップイベント「DATERISE!2025」(主催:仙台市)にて、WE AT理事、キヤノンマーケティングジャパン R&B推進本部担当本部長 鹿志村洋次が審査員として参画し、廃棄漁具のアップサイクルで新しい製品を開発するamu株式会社にWE AT賞を選定、贈呈しました。
「DATERISE!2025」は、“SENDAI to Global!”をテーマに、仙台・東北から世界に羽ばたくスタートアップ、学生起業家、未来の挑戦者たちを応援するイベントです。仙台・東北で初開催となる本イベントでは、海外展開を目指す仙台・東北のスタートアップによるピッチコンテストや、トークセッション、市民がスタートアップの製品を体験できる縁日、学生向けワークショップなど、多彩なコンテンツが繰り広げられました。
廃棄漁具のアップサイクルで新しい製品を開発するamuへ、WE AT賞を贈呈
日本の海岸に漂着している海洋プラスチックごみのうち、漁業関連ごみが質量ベースで59.5%を占めています。(※)海洋に流出した漁具は、ゴーストギアとして海洋生物を捕獲したり、マイクロプラスチックとなったりと生態系に大きな影響を及ぼします。海洋に流出する前に適切な処理を実施していかなければなりません。
※:環境省 海洋ごみをめぐる最近の動向
漁業者から排出された漁具は、産業廃棄物として焼却や埋め立て処理されるものの、焼却によるCO2排出や埋め立てによる環境負荷が高いうえに、最終処分場の利用状況も逼迫してきています。これらの産廃処理にかかる高額な費用は漁業者が負担する必要があり、漁師に経済的な負担を強いることになっています。
amuは、こうした課題を解決するため、漁具の回収からリサイクル、そして販売までを一貫して行う仕組みを構築し、廃漁網に新たな価値を生み出しています。漁業者から廃漁網を買い取り、分別・加工の工程を経て、再生素材「amuca®」へと生まれ変わらせています。amuca®の販売や製品開発を通じて、海洋環境や生物多様性の保全、そして漁業者の経済的負担の軽減にも貢献しています。
この度、WE ATは、amuが廃漁具を単なるリサイクルにとどめず、社会的・環境的価値を高めるアップサイクルに取り組み、さらにトレーサビリティを通じて海洋環境を可視化しようとする挑戦を高く評価し、WE AT賞をお贈りしました。
amu社の目指すwell-beingの実現に向けて、今後も継続的に支援を行っていきます。
WE AT / WE AT CHALLENGE 2025 について
WE ATは、OECDの提唱する「well-being framework」のカテゴリーを念頭に、ウェルビーイング・エコノミーの基盤となる経済資本、自然資本、人的資本、社会資本の蓄積に貢献するスタートアップ事業や企業・研究機関のプロジェクトを支援するため、東京大学、京都大学を始めとする国内主要大学、大企業、ベンチャーキャピタルの協働によるグローバルイノベーションエコシステムの構築を目指し、2024年5月に設立し、ピッチコンテスト「WE AT CHALLENGE」等の活動を展開しています。
「WE AT CHALLENGE 2025」は、アジア最大級のWell-Beingの祭典を目指したピッチコンテストで、昨年に続き2回目の開催となります。昨年行われた「WE AT CHALLENGE 2024」は、延べ世界32カ国、約400件の申し込みをいただき、スタートアップ、学生、社会人起業家、などの多様な企業・チームからなる発表は、グローバルな社会課題解決に向けての展開やウェルビーイング実現に向けたビジョンが熱く語られました。
昨年に続き2回目となる、WE AT CHALLENGE2025では、Track1:Planetary Well-being、Track2:Human Well-being、Track3:Social Well-beingの3つのトラックに加え、今年は新たにチャレンジトラックとしてCreativity Well-beingも設定、募集をしております。
審査員は各トラックごとに各界を牽引するプロフェッショナルを迎え、ファイナリストへの「WE AT AWARD」の贈呈、各トラックの優勝者「WE AT BEST AWARD」を選出いたします。各トラック優勝者には、Track1〜3にて各1,000万円、チャレンジトラックであるCreativity Well-beingには250万円の賞金を贈呈する予定です。また多様な挑戦を賞賛すべく学生賞、企業賞、研究者賞(本年度新設)の特別賞を用意しています。
エントリーは8月31日(日)まで、是非たくさんのご応募お待ちしております。
エントリーフォーム:https://we-at.tokyo/challenge/
30分でわかるオンライン説明会を毎日開催中(12:30〜13:00):https://x.gd/8SiBM